~都市の近郊で見える星たち~
街中は街灯が多くて明るくて・・・星はあまり目立ちません。でも、ここではそんな星たちを紹介します。
「見易い天文現象」と「簡単な天体写真」をご紹介するページです。
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最近の更新情報
2024.4.18.最近起きた天文現象に4月11日;日の出前の低空で火星と土星が大接近しましたのページを追加
2024.4.7.特集ポンブルックス彗星の見つけ方のページを追加
2024.3.24.最近起きた天文現象に3月22日;日の出前の超低空で金星と土星が接近しましたのページを追加
2024.3.24.最近起きた天文現象に3月15日;宵空で三日月がプレアデス星団に接近しましたのページを追加
◆楽しみなの天文現象(2024年)
春や花粉や黄砂の季節ですが、高気圧がやってきてさわやかに晴れる日も多くなります。
晴天を逃さないようにしましょう。
2024年 5月5日 白昼の火星食
GW真っ只中の5月5日の正午頃に月齢26の月が火星を隠す火星食が起こります。
昼間もっとも太陽が空高い時刻に起こり観望には望遠鏡や望遠レンズが必要です。
昼間の三日月は見つけにくいですが、それでも月齢26の月はギリギリ肉眼でも見える
可能性のある月です。空の澄んだ高い山などでは見つけ易く大きさのある赤い火星が
青空の中でジワジワと月に隠される様子を見ることができます。
火星食は大変に珍しい現象ですが昼間に起こるため月をどのように見つけるかが
ポイントです。かなり難しめなので詳しい人と一緒に見るか自動導入を利用しましょう。
ただ見つけ方さえ調べておけば昼間に三日月を見つけることは十分に可能と思われます。
難しいですが首尾よく月を見つけることができたなら青空に映える赤い火星が魅せる
きっと素晴らしく印象に残る天文現象となることでしょう。
<2024年4月の惑星たちの会話>
月末からいよいよ大型連休GW(ゴーデンウィーク)が始まります。
星空観望のチャンスでもありますが天文マニアの注目は
昼間に起こる火星食です。青空の中で赤い火星が月に隠される
注目現象で火星も気合いが入っているようです。
◆◆◆ 今回の登場人物 ◆◆◆
◆◆◆
(海王星)
ねえトルティーヤ。もうすぐGWね。
よく晴れる時期だし、とっても楽しみ。
(三日月)
GW中の天文現象といえば5月5日の火星食だね。
昼間の現象だけど注目されてるみたい。
青空で赤い火星が月に隠されるぞ!
(火星)
お、おう。そうだな。
火星もやっと1等まで明るくなったし
望遠鏡なら昼でも見えるかもな。
ただやはり昼間ってのは厳しくないか?
(三日月)
大丈夫だよ。太陽から40°以上離れているし
空で高さも30°もあるでしょ。昼でも月が
見えるからちゃんと目印になってあげるよ。
あとはみるだけ。動画もいけると思うよ。
(火星)
そうか。青空の中で赤い火星は
映えそうだぜ。となると緊張だぜ。
食は滅多にない惑星の晴れ舞台だからな。
じゃレーメ、当日はよろしく頼むぜ。
(海王星)
すごい。ビッグイベントね。
応援してるわ、今度の火星食。
でもトルティーヤ。その前に
大事なイベントがあるんじゃなーい?
(火星)
大事なイベント?
他に何かあったけかな?
まあ、火星食に比べりゃ大したことねえだろ。
(海王星)
え、トルティーヤ。今なんて言ったの?
「大したことない」ですって?
まさか覚えてないの?
(火星)
あーっとっ!!!
い、いやっ! 覚えてるぜ。
えーっと、たしか海王星とのイベントだよな?
5月5日の火星食は昼間の現象ですが滅多にないレアイベントです。
赤い火星が青空でどのように見えるか楽しみな現象になります。
あと4月29日の赤い火星と青い海王星の接近も非常に近い見物です。
どちらも望遠鏡がいるので観望方法を確認しておきましょう。
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■最近起きた天文現象
観測、撮影できた比較的最近の天文現象を以下でご紹介しています。
⇒●「2024年に起きた天文現象」へ
⇒●「2023年に起きた天文現象」へ
●「2022年に起きた天文現象」へ
●「2021年に起きた天文現象」へ
●「2020年に起きた天文現象」へ
◆4月11日; 日の出前の低空で火星と土星が大接近しました
日の出前の空でしっかり見え始めた土星と火星が大接近しました。
望遠レンズで拡大すると細くなった環の土星のシルエットと赤い火星の姿がみえます。
◆3月29日; 日没後の空でポンブルックス彗星が見えました
固定の一発撮りでもかなりしっかり尾が写っているようです。
この姿は4月上旬くらいまでみることができます。
◆3月22日; 日の出前の超低空で金星と土星が接近しました
観望期の終わった「明けの明星」が日の出直前の空で土星と大接近しました。
低空と薄明で土星は長望遠レンズで写してもクラゲのように淡い姿です。
◆3月15日; 宵空で三日月がプレアデス星団に接近しました
三日月が微光星を散りばめたプレアデス星団に近寄りました。
月が細いほど鑑賞向きです。来月はさらに月が細くなり期待できます。
◆3月14日; 宵空で三日月と天王星が接近しました
気温が上がり暖かくなった春空で三日月と天王星が近づきました。
花粉もあってか空の透明度が低め。天王星は詳しい星図でふつうの恒星と区別できます。
◆2月24日; 日の出前の空で金星と火星が接近しました
日出前の低空で金星と火星が接近しました。金星は今期の明けの明星としては終盤で低空と薄明で
一時期の勢いがなくなっています。背景の星座もやぎ座に変わっています。。
撮影地;厚木市
●当方の機材情報です。天体観測に移動はつきもの。小型なシステムが便利です。
望遠レンズ OMデジタルソリューションズ(オリンパス) 40-150F2.8、300F4、1.4倍テレコン、2倍テレコン
広角レンズ OMデジタルソリューションズ(オリンパス) 12-40F2.8 (Fnoの明るいレンズがおススメ)
三脚 SLIK800G-8
三脚にカメラを乗せるだけ。初歩の撮影技術だけでもかなりの天文現象を楽しめます。
■2024年 4月の "まちなか"天文現象
※下記に記載の時刻は関東地方でのおおよその時刻です。
西日本では30分~1時間遅めの方が鑑賞向きなことがあります。
また星食は場所ごとに時刻が異なるので専門予報をご参照ください。
※「望遠レンズや双眼鏡」などの表記があるものは、そういった機材がないと
鑑賞が難しい現象であることを示します。
★は注目現象で今後上の扉のコーナーまたは惑星たちの会話でご紹介していく予定のものです。
●4月13日 木星とポンブルックス彗星が接近
日没後18時50分頃 北西の低空 双眼鏡や望遠鏡 北西に開け標高の高い場所
そろそろ見納めのポンブルックス彗星と木星が接近します。
低空ですが木星が明るいので西に開けた場所であれば
彗星を探すのに苦労はありません。
彗星は太陽に近づき長い尾の期待できますが、
低空なので標高の高い場所への移動がオススメです。
●4月21日 木星と天王星が大接近
日没後18時50分頃 北西の低空 双眼鏡や望遠鏡 北西に開けた場所
木星と天王星が1°以下まで大接近するレア現象です。
木星も天王星も動きが遅いため次回の接近は13年後。
天王星は6等なので見るには双眼鏡が必要です。
双眼鏡では木星のガリレオ衛星も見えて天王星よりも
衛星の方が明るいことがわかります。
●4月29日 火星と海王星が超大接近
日出前4時10分頃 東の低空 双眼鏡や望遠鏡 東に開けた場所
明け方の空にまわった海王星が火星と超大接近します。
この組み合わせは赤い色と青い色の対比が美しく、
超大接近を繰り返す見物の組み合わせです。
数ある接近の中でも非常に離角の小さいものになります。
●5月5日 白昼に火星食
東京明縁潜入12時11分 西の空 望遠鏡や望遠レンズ できれば標高の高い場所
冒頭でも紹介していますが、赤い火星が白昼の青空の中で
月に隠される珍しい現象です。首尾良く昼間の三日月を
見つけることができれば観望は可能と思われます。
火星は大きさがあるのでゆっくり月に隠されるのが見所です。
●今日の惑星の見え方 (2024年4月下旬現在)
< >括弧内は各惑星が見える時間帯です。
水星 × 観望不可 <みえません> 4/11内合 4/24留
金星 × 観望不可 <みえません> 6/4 外合
火星 △ 観望可 <日出前> 10/22西矩
木星 △ 観望可 <日没後>5/19合
土星 △ 観望可 <日出前> 3/1合
天王星 △ 観望可 <日没後>2/4東矩 5/13合
海王星 △ 観望可 <日出前>   3/18合
●月が関係する天文現象
●その他
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